大塩竜也先生監修!
オトナも一緒に楽しめる♪読んでおきたい文献リスト

ohshio-t.png

監修:大塩 竜也先生

高校・予備校・大学等の講師を務める傍らシナリオライターとしても有名でマルチに活躍。
教育分野では高校の特別招聘講師が主な活動であり、生徒を大変面白い授業で釘付けにしている。
シナリオライターとしての専門分野は現代文学。
近年では「世にも奇妙な物語2014秋の特別編」で短編2本の脚本を担当。
松本清張を中心とした戦後ミステリーに関する論文多数。


『寝ながら学べる構造主義』

著者

内田樹

出版社

文春新書

大塩竜也先生の≪ここが見ドコロ!!≫

基本中の基本文献。
まずはここから。
同書を読んだら同じ著者の『街場の文体論』(ミシマ社)に進みましょう。
勉強の基本は「ミルフィーユ」です。
一冊に長時間かけるのではなく、さっと読んで何度も繰り返す
「もうその話はわかったよ」と思えるくらいになって初めて自分で使える知識となるのです。


関連CHECK!!

『街場の文体論』(文春文庫)
30年におよぶ教師生活の最後の半年、著者が「これだけはわかっておいてほしい」と思うことを全身全霊傾け語った「クリエイティブ・ライティング」

*書店員の方の声*
この混乱した社会情勢を生き抜くサバイバル論であり、どうしたらうまく他人と話したり、自分の言いたいことを伝えるのか、のコミュニケーション論でもある。
(ジュンク堂書店 Mさん)
これだけはわかってほしい「ことば」の本質に迫る! 世代を問わず、「ことば」との付き合い方がわかるお薦め本。
(三省堂書店 Kさん)


『社会を変えるには』

著者

小熊英二

出版社

講談社現代新書

大塩竜也先生の≪ここが見ドコロ!!≫

数年前のベストセラー。
戦後産業史のまとめが見事です。
小熊英二の文体は読み易くわかりやすいためあっという間に読めます。

産業構造や戦後政治の仕組みが理解できます。


『はじめての構造主義』

著者

橋爪大三郎

出版社

講談社現代新書

大塩竜也先生の≪ここが見ドコロ!!≫

レヴィ=ストロースの入門書ですが、美術論・芸術論を解くときに知っておかねばならないパースペクティブについても学べます。
中級者以上対象。


『新しいヘーゲル』

著者

長谷川宏

出版社

講談社現代新書

大塩竜也先生の≪ここが見ドコロ!!≫

このあたりをしっかり頭に入れてから竹田青嗣を読むという順番がよいと思われます。


『ものがたり宗教史』

著者

浅野典夫

出版社

ちくまプリマー新書

大塩竜也先生の≪ここが見ドコロ!!≫

「近代」について考える場合、避けて通れないキリスト教(およびその源流・ユダヤ教)の解説書は数多く存在しますが、手始めとしては同書が最適かと思います。
最近売れている橋爪大三郎・大澤真幸による『ふしぎなキリスト教』(講談社現代新書)シリーズはこの後に読むことを薦めます。


関連CHECK!!

『ふしぎなキリスト教』(講談社現代新書)
イエスは神なのか、人なのか。GODと日本人の神様は何が違うか?
どうして現代世界はキリスト教由来の文明がスタンダードになっているのか?
知っているつもりがじつは謎だらけ……
日本を代表する二人の社会学者が疑問に答える最強の入門書。
挑発的な質問と明快な答えで、徹底対論。


『ヴェニスの商人の資本論』

著者

岩井克人

出版社

ちくま学芸文庫

大塩竜也先生の≪ここが見ドコロ!!≫

1年生の教科書によく採録されている「広告の形而上学」は同書からの抜粋です。
ただしいきなりここから入るのは難しいので、まずは資本論について学んでおくのが良策でしょう。


『高校生からわかる「資本論」』

著者

池上彰

出版社

ホーム社

大塩竜也先生の≪ここが見ドコロ!!≫

と、いう訳でマルクスについて最初に読んでおくべきものがこれ。
特に、ソ連崩壊後の世界情勢の整理・説明が秀逸です。
さすが池上彰。


『ヴェニスの商人』

著者

ウィリアム・シェイクスピア

出版社

岩波文庫・新潮文庫・ちくま文庫・白水社、他

大塩竜也先生の≪ここが見ドコロ!!≫

さらに大元の『ヴェニスの商人』を知っておきたい人に。
いろいろな訳者の版が出ていますが、現代の演劇界で使用されることが多い小田島雄志訳(白水社)あたりがよいかと。
実際にシェイクスピア劇を観てみたい場合には、劇団AUNを薦めます。


『怒る! 日本文化論』

著者

パオロ・マッツァリーノ

出版社

技術評論社

大塩竜也先生の≪ここが見ドコロ!!≫

マナーの近現代史。
1年生のとき、写真をみて説明を論述する問題で、「昭和の家庭には現代にない暖かみがあった」と書いてしまった人は必読です。

「昔はよかった幻想」が音を立てて崩壊します。
コミュニケーション論としても秀逸です。
多少偏った部分もありますが。
同著者の『「昔はよかった」病』(新潮新書)も併せて。


関連CHECK!!

『「昔はよかった」病 』(新潮新書)
「昔はよかったね」―日本人はそう言って今を嘆き、過去を懐かしむばかりだ。昔は安全だったのに、子どもは元気だったのに、地域の絆があったのに、みな勤勉だったのに…。しかしそれは間違いだ。捏造された追憶、あるいは新しいものを否定する年長者のボヤキにすぎない。
シニカルな視点で通説を次々ひっくり返す。「昔はよかった」病への特効薬となる大胆不敵の日本論。


『フランケンシュタイン』

著者

メアリー・シェリー

出版社

創元推理文庫、他

大塩竜也先生の≪ここが見ドコロ!!≫

文系志望者ならいずれ必読となる、廣野由美子『批評理論入門 『フランケンシュタイン』解剖講義』(中公新書)。
その前に『フランケンシュタイン』そのものを読んでおきましょう。
少しひんやりするので、夏向けかもね。


関連CHECK!!

『批評理論入門 「フランケンシュタイン」解剖講義』(中公新書)

批評理論についての書物は数多くあるが、読み方の実例をとおして、小説とは何かという問題に迫ったものは少ない。
本書ではまず、「小説技法篇」で、小説はいかなるテクニックを使って書かれるのかを明示する。
続いて「批評理論篇」では、有力な作品分析の方法論を平易に解説した。
技法と理論の双方に通じることによって、作品理解はさらに深まるだろう。
多様な問題を含んだ小説『フランケンシュタイン』に議論を絞った。
―Google Booksより


『怪談 牡丹灯籠』

著者

三遊亭圓朝

出版社

岩波文庫

大塩竜也先生の≪ここが見ドコロ!!≫

夏に読みたい作品をもうひとつ。
近代落語の神・圓朝は近代国語史上最大の出来事=言文一致に深く関係した人物でもあります。


『アクロイド殺し』

著者

アガサ・クリスティ

出版社

ハヤカワ文庫

大塩竜也先生の≪ここが見ドコロ!!≫

定番教材「城の崎にて」(志賀直哉)を学んだあと、志賀自身の「范の犯罪」を併読することも強くおすすめしますが、「語り」という点からこのミステリー史上に残る論争を巻き起こした一篇をぜひ。
小説を読むとき「語り手」に着目するという読書の基本を打ち震えるような楽しみとともに。


『素直な戦士たち』

著者

城山三郎

出版社

新潮文庫※現在絶版※

大塩竜也先生の≪ここが見ドコロ!!≫

『ドラゴン桜』や『ビリギャル』より100倍有益!※この数字に深い意味はありません。誇張表現です(笑)
面白い強烈な受験小説。


古典文学編

今のうちに『源氏物語』を読んでおきましょう。
と言っても、気安く読めるほど簡単な文章でないことは常識ですよね。
(平安時代の貴族の文書にも「源氏、読みにくいよ」という記録があります)
そこでまずは魅力的な現代語訳を読むことを推奨します。
研究者によっては現代語訳は嫌いだとか言う輩もいますが、いま我々が目指しているのは高校生として知性を磨くことであって、プロの研究者になることではありません!
(プロの研究者になりたいという人は個人的に相談して下さい。リアルな内情を教えてあげます(笑))
今回は私が入門に適していると思った訳と、読む順番を紹介しておきます。

画像の説明


『窯変源氏物語』全14巻

橋本治

出版社

中公文庫

大塩竜也先生の≪ここが見ドコロ!!≫

実に面白い訳。

貴族の駄目っぷりが生き生きと描かれていて、近代小説として十分楽しめる。
ただし主人公・光源氏の一人称語りに改変されているので、原典そのままでないことには注意。
『源氏』をある程度理解している人向き。


『源氏物語』全10巻

瀬戸内寂聴

出版社

講談社文庫

大塩竜也先生の≪ここが見ドコロ!!≫

いつもの品のない芸風はどうしたことか。
原典に忠実でなおかつ主語を補う丁寧な訳。
そのぶん「あとがき」でいつもの瀬戸内節が爆発。
やっぱり抑えきれなかったか。
面白味には欠けるが、「減点されないお利口な訳」を好む人向き。


『謹訳 源氏物語』全10巻

林望

出版社

祥伝社

大塩竜也先生の≪ここが見ドコロ!!≫

読みやすさと面白さのバランスが良い。

自然な日本語になることに重点が置かれており、作中の和歌もその場で訳されていて中断することなく読める。
最初に読むならこれかな。


『あさきゆめみし』全7巻

大和和紀

出版社

講談社漫画文庫

大塩竜也先生の≪ここが見ドコロ!!≫

言わずと知れた少女漫画の「古典」。「源氏」の全訳ではないが、大筋を掴むのには良いでしょう。